ウェブデザイン技能検定3級学科解説その8

2.ワールドワイドウェブ(WWW)法務

2-1.知的財産権とインターネット

1.次に掲げるワールドワイドウェブ(WWW)及びウェブ構築に関わる

知的財産権および関連する権利について一般的な知識を有すること。

1)産業財産権

2)著作権

3)その他の権利

 

産業財産権とは

知的財産権のうち、特許権、実用新案権、意匠権、商標権の4つのことを「産業財産権」という。

特許庁が所管している。

産業財産権制度は、新しい技術、新しいデザイン、ネーミングなどについて独占権を与え、

模倣防止のために保護し、研究開発へのインセンティブを付与したり、

取引上の信用を維持したりすることによって、産業の発展を図ることを目的としている。

特許権・・・新しい発明を保護
商標権・・・商品やサービスに使用するマークを保護
実用新案権・・・物品の構造・形状の考案を保護
意匠権・・・物品のデザインを保護

 

著作権とは

著作権(ちょさくけん、英語: copyright、コピーライト)とは、

明確な形を持たない無体財産権(無形固定産)である。

主な無体財産権は、書物、言語、音楽、絵画、建築、図形、映画、コンピュータプログラムなどである。

また、特性が類似する特許権や商標権も含めて、知的財産権と呼称する場合もある。

 

著作権としての役割

著作権は著作者に対して付与される財産権である。著者は、著作権(財産権)を、

他人に干渉されることなく、利用する権利を持つ。

例えば、小説の著作者(作者)は、他人に干渉されることなく出版、映画化、翻訳する事ができる。

従って、著作権(財産権)のシステムが正しく機能している場合は、

出版社などが得た収益を、後進の育成と採用への投資(育成費)に充当できる。

これにより、アマチュアからプロへと進む際のハードルも低くなる。

また、各分野での世代交代が活発化する。

しかし、著作者の合意(許諾)を得ていない他人が、

その著作物を広く世間に発表(公表)すると、

著作者は、生活するために必要な収入を失い、

「執筆」「作曲」「映画製作」などの仕事(創作事業)も継続できなくなる。

この、他人による著作者の財産を盗み取る行為が、著作権の侵害である。

権利としての法的特徴

著作者が著作権を財産として扱える範囲を明確に限定するために、

支分権を用いて細目を列挙しており、著作者以外の者にとっては、細目の把握が困難である。

これにより「著作者の権利の束」と表示し、細目の全てを含めた

「全ての権利(財産権)」を保持していると、包括して記す場合もある。

あるいは、支分権による細目の分類を用いて、著作権(財産権)の一部を、

人(自然人や法人)に引き渡すことも可能である。

このような販売形態を「譲渡」という。

例えば、小説の(著作者)が、契約により著作権の「出版権」のみを他人(自然人もしくは法人)に

譲渡し、それ以外の著作権(財産権)を、著作者が自ら保持するといった事も、法的には可能である。

一方で、著作物を収めた記録媒体(CDやDVD、ブルーレイや書籍などの有体物)を

第三者に販売した場合でも、著作権が消滅することはない。

このような販売形態を「貸与」と言う。

他にも、「譲渡」や「貸与」以外に、著作者ではない人(自然人や法人)と「許諾の契約」を結び、

著作者ではない人(自然人や法人)が自由に利用できるようにする方法もある。

このような契約を「利用許諾の締結」といい、殊に音楽制作では「買い取り」という。

著作権は相対的独占権あるいは排他権である。

特許権や意匠権のような絶対的独占権ではない。

すなわち、既存の著作物Aと同一の著作物Bが作成された場合であっても、

著作物Bが既存の著作物Aに依拠することなく独立して創作されたものであれば、

両著作物の創作や公表の先後にかかわらず、

著作物Aの著作権の効力は著作物Bの利用行為に及ばない。

同様の性質は回路配置利用権にもみられる。

 

著作権による保護の対象

著作権は、著作者の精神的労力によって生まれた製作物を保護し、

また、自由市場における市場価格を著作者に支払うことを保証して、

著作者の、創作業務を維持し、収入を安定させることで、間接的に、著作者本人を保護する効果もある。

日本の現行著作権法では具体的に

「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」

(著作権法第2条第1項第1号)と定めており、ここでいう、「創作的」については、

既存の著作物との差異(表現者の個性)が表れていればよく、

新規性や独創性は求められず、区別できる程度であればよいとされる。

また、表現されている必要があり、文字・言語・形象・音響などによって表現されることで著作物となる。

著作権の対象として想定されるのは、典型的には美術、音楽、文芸、学術に属する作品である。

絵画、彫刻、建築、楽曲、詩、小説、戯曲、エッセイ、研究書などがその代表的な例である。

他に、写真、映画、テレビゲームなど、新しい技術によって出現した著作物についても保護の対象として追加されてきた。

美術的分野では、著作権のほか、意匠権が工業デザインの権利を保護するが、

著作権は原則として美術鑑賞のための作品などに適用され、実用品には適用されないとする。

ただし、この境界線は必ずしも明解ではなく、美術工芸品は双方の権利が及ぶとする説もある。

また、国によっては意匠法と著作権法をまとめて扱っている場合もある。

例えば、フランスの著作権法では著作物本体のほかに

そのタイトルも創作性があれば保護する旨を規定している。

同じく、一部の衣服のデザインが保護されることが特に定められている。

米国の著作権法では船舶の船体デザインを保護するために特に設けられた規定がある。

他に、明文規定によるものではないが、

活字の書体は日本法では原則として保護されないが、保護する国もある。

アプリケーションプログラミングインタフェース (API) についても

日本法では明示的に保護対象外としているが、

米国では「保護が及ぶ」という最高裁判決が出ている。

著作権が生じないもの

権利が生じず、保護の対象にならない製作物がある。主なものは以下の通り。

・典型的にはまったく創作性のない表現と情報やアイディア・ノウハウ

最低限どのような創作性が必要になるかについては必ずしも明瞭な判断基準は存在しない。

・自然科学に関する論文

・非常に独創的な思想や非常に貴重な情報であり、そうした思想自体、情報自体

 

コピーライトマーク

コピーライトマーク「©」は、著作権の発生要件として著作物への

一定の表示を求める方式主義国において、

要件を満たす著作権表示を行うために用いられるマークである。

一方、日本などの無方式主義を採る国においては

著作物を創作した時点で著作権が発生するため、

著作物に特定の表示を行う義務は課されていない。

しかし、著作権は各国ごとに発生するため、無方式主義国における著作物でも、

方式主義国において著作権保護を得るためには

その国での著作権の発生要件を満たす必要があり、

このマークを付すことが一般的に行われていた。

かつては米国が方式主義国の代表的存在であり、長い間、

方式主義と無方式主義の両方を許容する万国著作権条約のみを締結し、

無方式主義を義務づけるベルヌ条約を締結していなかった。

しかし、米国は1989年にベルヌ条約を締結して無方式主義を採用し、

他の国においても無方式主義の採用が進んだ結果、

現在、万国著作権条約のみを締結して方式主義を採用している国はカンボジアだけとなっている。

このため、カンボジア以外では、

このマークにはもはや著作権発生要件としての法的な意味は存在していない。

 

著作者権人格とは

著作者人格権(ちょさくしゃじんかくけん)とは、

著作者がその著作物に対して有する人格的利益の保護を目的とする権利の総称である。

著作物には、著作者の思想や感情が色濃く反映されているため、

第三者による著作物の利用態様によっては著作者の人格的利益を侵害する恐れがある。

そこで、著作者に対し、著作者の人格的利益を侵害する態様による

著作物の利用を禁止する権利を認めたものである。

 

一身専属性、処分可能性

著作者人格権は、一身専属性を有する権利であるため他人に譲渡できないと解されており、

日本の著作権法にもその旨の規定がある。

また、日本法では一身専属性のある権利は相続の対象にはならないので(民法896条但書)、

著作者人格権も相続の対象にはならず、著作者の死亡によって消滅するものと解されている。

ただし、ベルヌ条約6条の2が著作者の死後における著作者人格権の保護を要求していることから、

著作者の死亡後も、著作者が存しているならば著作者人格権の侵害となるような行為を禁止するとともに、

一定範囲の遺族による差止請求権や名誉回復措置請求権の行使が認められている。

 

著作者人格権の種類

氏名表示権

著作物の創作者であることを主張する権利

 

同一性保持権、名誉声望保持権

著作物の変更、切除その他の改変又は著作物に対する

その他の侵害で自己の名誉又は声望を害するおそれのあるものに対して異議を申し立てる権利

 

公表権

公表権とは、未公表の著作物(同意を得ずに公表されたものも含む)を

公衆に提供又は提示する権利のことをいう(著作権法18条、ベルヌ条約には規定がない)。

条文上は明記されていないものの、公表の時期や方法についても決定できる権利と理解されている。

著作者は、著作物をその意に沿わない態様で公表されたくないと考える場合がある。

そのため、著作物を公表するか否か、公表の方法・形式・時期の選択に関して

著作者に権利を認めることにより著作者の人格的な利益を守る必要があるとして

設けられている制度である。

著作者の同意を得ずに公表された著作物についても、

まだ公表されていないものとして扱われる。

公表するか否かはあくまでも著作者本人の意思によらしめる以上、

著作物の内容が知れ渡っていること自体は、公表権の成否には影響しない。

著作者自身が公表した著作物や、著作者の同意に基づき公表された著作物については、

公表権は消滅し、いったん公表について与えた同意は撤回できない。

 

 

参照>Wikipedia>著作権

 

その他の権利について

肖像権について

肖像権は他人から無断で写真や映像を撮られたり

無断で公表されたり利用されたりしないように主張できる考えであり、

人格権の一部としての権利の側面と、肖像を提供することで対価を得る財産権の側面をもつ。

また、肖像を商業的に使用する権利をとくにパブリシティ権と呼ぶ。

一般人か有名人かを問わず、人は誰でも断り無く他人から写真を撮られたり、

過去の写真を勝手に他人の目に晒されるなどという精神的苦痛を受けることなく

平穏な日々を送ることができるという考え方は、

プライバシー権と同様に保護されるべき人格的利益と考えられている。

著名人や有名人は肖像そのものに商業的価値があり財産的価値を持っている。

 

まとめ

ウェブデザイン技能検定3級学科の過去問では、

産業財産権、著作権、肖像権に関する問題が出題されている。

産業財産権とは「特許権」「実用新案権」「意匠権」「商標権」の4つであり、

著作権とは明確な形を持たない無体財産権(無形固定産)である。

主な無体財産権は、書物、言語、音楽、絵画、建築、図形、映画、コンピュータプログラムなどで、

特性が類似する特許権や商標権も含めて、知的財産権と呼称する場合もある。

著作者人格権には氏名表示権、同一性保持権、公表権などがあり、

これらは譲渡できるものではない。

肖像権とは、他人から無断で写真や映像を撮られたり

無断で公表されたり利用されたりしないように主張できる考えでる。

最低限、この、まとめの内容くらいは覚えておく必要がありそうだ。

 

過去に出題された問題

正しいものは1を、間違っているものには2を選択してください。

1.私的使用の目的であれば、違法なインターネット配信サイトから音楽をダウンロードすることは処罰の対象とならない。

2.著作者から著作権自体を契約によって譲り受けた第三者は、著作者の許可がなくとも一部を改変して公表することができる。

3.著作権に有効期限はない。

4.本人の許可なく個人の写真をウェブサイトに載せることは肖像権の侵害にあたる。

5.意匠権の出願は文化庁にて行う。

 

 

解答

1.正解(2)私的使用であっても違法なサイトから音楽、映像をダウンロードすることは違法になります。

2.正解(2)「著作人格権」に含まれる「公表権」「氏名表示権」「同一性保持権」は譲渡することはできないので、勝手に改変はできません。別途著作者と契約を結ぶ必要があります。

3.正解(2)日本では著作者の没後50年となっています。

4.正解(1)

5.正解(2)文化庁ではなく、特許庁です。

 


 

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